かながわ経済新聞1月号に掲載されました

松岡康彦の産業よもやま話

活発な工業部会

相模原商工会議所工業部会の活動は大変活発で、県内でも別格な存在だと言われることがあります。確かに、部会員となる経営者たちの連携は深く、会活動では企画力と実行力がみなぎっていると感じています。その理由をお話しします。

まず、部会で活躍する経営者たちは、原則42歳で卒業となる下部組織「青年工業経営研究会(青工研)」から輩出されています。次にもう一つの下部組織「近未来技術研究会」で互いの交流を深めています。そこでさまざまな議論を重ね、アイデアを生み出し、活動に反映させています。

一方、部会本体の活動は、「GET」「TRY」「KIZUNA」の3プロジェクトで構成されています。それぞれに委員長がいて、活動ミッションを持ち、年間を通じて企画・実践しています。

GETプロジェクトは、旬のテーマを決め、第一線で活躍する講師を招いて話を聞きます。TRYは、視察を中心とした研修や勉強会を企画します。その範囲はドイツやスペインなど海外に及ぶこともあります。KIZUNAは、会員交流(異業種交流会)などの活動を頻繁に企画しています。

3プロジェクト制により、工業部会では毎月、何らかのプロジェクトによるイベントが行われており、会員同士が顔を合わせる機会を多く提供しています。そこで経営者同士が仲良くなり、生きた情報交換をしているのです。結果として、それが活発な会活動にもつながっているのです。

企業経営はよく「人・モノ・カネ・情報」と言われます。ただ、それだけでは不足です。経営者たちの「真の人間性」を感じ、刺激を受けながら自身・自社の成長につながる交流も大切です。こうした機会を部会は提供し続けています。

(相模原商工会議所・工業部会副部会長/湘南デザインCEO)